顎関節症の原因⑤:他の病気による問題
実は、顎関節症になりやすい病気があります。
たとえば免疫系の異常であるアレルギー・リウマチ、それに多発性の関節炎などです。
これらの病気の症状に関節の変形や炎症があり、この関節の変形や炎症が顎関節で起こる場合があります。すると顎関節症と同じ症状が出ます。
また、『精神的ストレス』のページでもお伝えしましたが、精神的ストレスが原因となり、顎関節症になる前に自律神経失調症・うつ・不眠症・不安症などの全身的な疾患や心理面の疾患も起きることがあり、これらは顎関節症と関連性があります。
特に、全身の筋肉・血管・内臓をコントロールしている自律神経が乱れると脳の緊張状態が上がり、顎周辺の筋肉が緊張したり痛みが出てきたりすることがあります。
これは、顎関節の筋肉を脳から直接出ている神経(三叉神経)がコントロールしているからです。
脳から直接出ている三叉神経は脳の状態が神経に伝わりますので、脳が緊張していると顎の筋肉も緊張してしまうのです。
人間は、誰しもが自然治癒力(しぜんちゆりょく)といって体が自然に治そうとする力がありますが、自律神経失調症になると自然治癒力が大いに発揮されなくなってしまうのです。すると、体の損傷(内臓や筋肉)や疲労が少しずつ蓄積されていってしまいます。
そして、全身性の疾患が発生することになります。
顎関節症になりやすい病気
リウマチ
シェーグレン症候群
多発性関節炎
筋繊維症
耳下腺炎
うつ(気分障害)
自律神経失調症
不眠症(睡眠障害)
など