顎関節症の原因②:噛み合わせ。簡単チェック
原因に「噛み合わせの悪さ」というものがあります。
噛み合わせが悪いと、噛むたびに顎がずれることになります。
なぜなら、顎は頭蓋骨の下に筋肉でぶら下がっている状態であるため、いろいろな方向に非常に動きやすいつくりをしています。
その一方で、歯はしっかりと骨にくっついているため急激にはなかなか動きません。歯の矯正をするのにも数年が要するのはこのためです。
歯の噛み合わせが悪いということは、歯の位置が悪いということです。そのため、噛むたびに顎が悪い方向に動くことになります。
100回や200回ぐらい噛んだぐらいでは症状は出てきませんが、このような状態が数か月から数年間続くと顎が歯の位置に合わせてゆがんできます。
噛むたびに筋肉に負担がかかる
顎がゆがむと、それをぶら下げている顎の筋肉に負担がかかり、筋肉はいつも緊張状態になります。すると、脳が興奮して不眠になったり、血液の流れが悪くなったりして痛みや違和感などの症状が出てきます。
噛み合わせが悪くなる原因の多くは、それを考えないでおこなった抜歯・歯列矯正・詰め物をする・歯を削る・といった歯科治療です。
また、ムチウチなどの治療で行われる首のけん引も、ベルトが顎にかかるため歯に力が加わり噛み合わせが悪くなる時があります。
また、無意識に自分の舌で自分の歯を押す癖も長期間ですと歯が移動してしまい噛み合わせが悪くなります。
更に、これも長期的ではありますが、あまり硬い物を食べすぎたり、逆に柔らかすぎるものを食べてすぎたりすることも原因となる場合があります。
もう一つ付け加えると、永久歯を抜歯した後に歯を入れていない場合や歯の変形などの生まれつきなものが原因となる場合もあります。
逆に「噛み合わせが悪くなった原因」が、顎関節症ということもあります。
顎にゆがみがあると噛み方がおかしくなります。これが長期間続くとおかしな噛み方に合わせた歯の並びになってしまいます。すると、顎も噛み合わせも両方悪くなってしまうのです。
歯の土台である顎がずれているか、また噛み合う歯がずれているか、原因の切り分けになりますが、元々この両者は非常に影響しあいますので、顎関節症と噛み合わせは切っても切れない関係なのです
噛み合わせチェック
姿勢を正し、顔を正面に向いたままゆっくりと顎を開けて下さい。5秒間その位置で保持します。
その後、ゆっくりと顎を閉じていきます。上の歯と下の歯が触れるとき、全体が一緒に触れない場合は噛み合わせがあっていない可能性があります。
その後、ゆっくりと顎を閉じていきます。上の歯と下の歯が触れるとき、全体が一緒に触れる場合は噛み合わせがあっています。
その一方で、全体が一緒に触れずに右の奥歯が先に触れる、あるいは左の前歯が先に触れるなどの場合は、噛む面があっていない可能性があります。上記の歯が触れ合っている状態から少しずつ強く噛み、大きく横や縦に顎がずれる場合も噛み合ことはありませんか。この場合も噛み合わせがあっていない可能性があります。
※本来噛み合わせは、きっちりと測ることが必要ですので、 このチェックは目安程度にして、一度専門家には診てもらってください。