7.口を開く際、下顎頭が前に出るか
下顎頭とは、顎と頭蓋骨の関節部分のことをいいます。この下顎頭が前に出ないと顎は開かなくなります。
実は顎は2段階に動くのです。1段階目は下顎頭を軸(動かない)にして顎が開きます。2段階目は下顎孔という場所を中心に回転するように顎が開きます。
1段階目で2横指分ほど顎が開きます。2段階目で1横指分の顎が開き、合計で3横指分開くことになります。この2段階目の顎の開きの際には、下顎頭は軸にならずに前に移動するように顎が開くのです。
そのため、下顎頭が前に出ないということは、最後の3横指目が開かないことになります。
片方の顎だけがこのようになることが多いので、顎は動かない方にゆがんでしまうことになります。
何故なら正常に動く方の下顎頭は前に動き、動かない方は前に動かないので、顎は前に動かない方によっていくような動きをするのです。
また、クリック音などがしても下顎頭が前に出るうちはまだ軽症な方で、完全に前に出なくなると関節円板や関節包などが癒着してしまい、長期間そのままでいると重症化するおそれがあります。
一般の方がこの下顎頭が前に出ているかをチェックするには、手のひらを顎の付け根に置き、顎を開けられるだけ開けます。この時、顎の付け根が横に出っ張るように感じることが出来れば、下顎頭は前に出ているので問題ありません。
『下顎の傾きの写真』
専門家が使う顎関節症チェックは以下の7つ